リアルタイムシミュレーション

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リアルタイムシミュレーション

シミュレーションはリアルとバーチャルの組み合わせて
4つあるって話しました。

開発のフェーズ

それとはちょっと違う眺め方を紹介します。

シミュレーションの時間における分類

Simulinkで通常シミュレーションする場合は、
インタプリタ方式でのシミュレーションです。(たぶん)

インタプリタ方式のシミュレーションでは規模の大きいモデル。
例えば自動車の詳細モデル、多自由度系のモデルでは実時間で10秒のものが
シミュレーションでは100秒かかってしまうこともあります。

自動車でいえば、エンジンの燃焼などの熱流体を解析する場合が該当します。
場合によっては数サイクル解析するのに数時間のシミュレーションを要す・・・
ってこともあります。

それは、プログラムを実行すると次のコマンドを読み込んで翻訳して実行するためです。

そこで、コンパイラ方式のシミュレーションを用いると
コンパイル上の制約があるかも知れませんがかなり高速に
シミュレーションできます。

これは、すべてのコマンドをあらかじめコンピュータにわかりやすい形に
翻訳した状態にしておくので、一度翻訳してしまえばあとは高速に処理してくれます。

Simulinkではその中でもラピッドシミュレーションと呼ばれ、
特に高速処理できるものがあります。

その高速なんですが、モデルの規模にもよりだいたい数倍から数十倍のスピードで処理できます。
10秒かかっていたものが1秒で終わっても、あまりメリットないかも知れませんが
10分が1分で終わるとものすごくメリットありますよね?
これがラピッドシミュレーションです。

あと、コンパイル方式のシミュレーションで重要なのが
リアルタイムシミュレーション
というものです。

リアルタイムシミュレーションは、制御開発プロセスのなかでは下流工程で
使われます。
これは、シミュレーションの計算を実時間に合わせるというものです。
ですから10秒のものは10秒、10分のものは10分で正確に計算してくれるものです。

通常リアルタイムシミュレーションの場合はAD/DAボードとドライバを通して
エンジン、ECUなどの実機を接続します。CILsとかHILsシミュレーションです。

実機の動作確認のためシミュレーションステップは通常AD/DAの制御周期の整数倍
となります。
ラピッドシミュレーションより難しくなさそうな気もしますが、実際はかなり複雑です。

まとめ

・インタープリタシミュレーション・・・開発初期
・ラピッドシミュレーション・・・高速化、パラメータ検討
・リアルタイムシミュレーション・・・開発下流工程、CILS、HILS

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